脳血管障害

メインイメージ「活性酸素が原因でおこる病気」

〜循環器系の疾患

 
脳卒中は長い間日本人の死亡原因の第1位を占めていましたが、現在では癌、心臓病に次いで第3位です。
癌や心臓病が増加したのも事実ですが、現在の医療技術の進歩によって脳卒中になっても命が助かる確率をアップさせたことが大きな要因です。また、脳卒中の発生率もやや下降していることが最近の調査からも判りました。
 

脳は血管が網の目のように張り巡らされている脳の血管は心臓のように太くて丈夫な血管ではなく、繊細で細い血管が枝分かれし、網の目に張り巡らされています。

脳は体の中でも酸素の消費量がとても多い臓器です。体内で消費される酸素の約20%を消費します。この大量に消費する酸素によって脳は物事を記憶したり、的確な判断や指示を行い、また精神的コントロールをしています。従って、血管が脆くなって破れたり、硬くなって詰まってしまうと、その先の細胞に酸素や栄養分が届かなくなり、細胞は死滅してしまいます。
脳は運動機能や言語機能を各部分が分担して機能していますから、仮に脳の左側の運動機能をつかさどっている部分の神経細胞が壊死すると、右半身が動かなくなります。

人が吸う酸素は体内で2?3%は活性酸素になります。脳は大量に酸素を消費しますから当然活性酸素もそれだけ多く発生します。しかも脳の細胞膜は不飽和脂肪酸を多く含んでいるために活性酸素によって酸化された過酸化脂質を多く生成することになります。このように脳細胞は、いつも活性酸素に冒される危険にさらされているのです。

脳卒中には「一過性脳虚血発作」と、脳の血管障害の総称で一般的な言い方ですが、大きくは血管が詰まっておこる「脳梗塞」と血管が破れておこる「脳出血」に分けられます。
 

一過性脳虚血発作

本格的な脳梗塞の前兆として、一時的な発作が起こることがあります。これが一過性脳虚血発作といわれるもので、脳梗塞の前触れとして重大な警告サインなのです。
一時的に脳の血流が少なくなると、脳卒中に似た症状が現れます。の症状は20?30分で一旦治まります。症状としては、めまい、片側の手や足が痺れたり、力が入らなくなったりします。また急に、ろれつが回らなくなったり言葉が出なくなったりします。急に片方の目が見えなくなったりもします。
 

脳梗塞

「脳梗塞」は脳の血管が動脈硬化を起こして、そこに血栓が詰まって血液が流れなくなるため、その先の脳細胞に酸素や栄養が届かず脳組織が壊死するものです。脳梗塞は血管の詰まり方によって3つに分けられます。

1. 脳血栓

動脈硬化によって脳の血管壁が盛り上がり、血管内が狭くなりそこに血の塊(血栓)が詰まっていきます。血管が徐々に詰まるために症状の現れ方がゆっくりとしている場合があります。例えば朝、片方に軽い麻痺が起こり夕方には少し悪化し翌日にはかなりひどい麻痺状態になるといった進行の仕方をします。

2. 脳塞栓

心臓からはがれてきた血栓(血の塊)が脳の血管につまるため起こります。従って、心臓に病気があると心臓内で血栓が出来やすくなり、それが血管の中の脳まで流れてきて詰まるのです。脳塞栓の特徴は血管が突然詰まるために発作も突然起こります。しかも、比較的太い血管が詰まることが多いため、脳の障害が広範囲になり重症になる場合が多いのです。

3. ラクナ梗塞

脳の深部にある末梢血管が動脈硬化によってつまり、梗塞を起こしているのです。比較的小さい範囲での障害のため、症状もはっきりしない場合が多いのです。自覚症状がないため、病院の検査で初めて発見されるといったケースが多い。またこういった小さな梗塞が積み重なって痴呆の原因となります。

 

脳出血

「脳出血」は脳組織の中の細かい血管が破られる事を言います。血管が破れると高い圧力で血液が脳の組織内に流れ出て、脳を破壊していくために急激に発作をおこします。脳出血は色々な原因で起きますが、最も多いのが高血圧によるものです。
適切な高血圧の治療を受けずにいると、やがて脳の中の細かい動脈の血管壁が弱りボロボロになり、その弱った部分が膨れ上がり、ついには破れてしまいます。
血管が破れると、血液は強い圧力で噴出してやわらかい脳の組織内に一気に溢れ出し脳細胞を破壊していきますし、ことによっては死に至らせます。症状は、つい今しがたまで元気だった人がなんの前ぶれもなく突然倒れることが特徴です。片方の手足に麻痺や痺れが起こり、意識がなくなることもあります。死亡率は高いのですが、早い時点で設備の整った病院で適切な処置をうければ現在では助かる可能性が高いのです。

 

くも膜下出血

「くも膜下出血」は、脳の表面の血管が破れて出血し、脳の表面を覆っている、くも膜の下に出血が起こるということです。
例えば、手足を何処かへぶつけて腫れ上がった経験が一度や二度あるでしょう。そのとき皮膚は皮下出血を起こし青黒く腫れ上がった状態になります。この状態がくも膜の下でおこっているのです。症状は突然起こる猛烈な頭痛です。ガーンといきなりハンマーで殴りつけられたような激痛が襲い、この痛みは数時間から時によっては一週間以上続きます。頭痛がおこると、そのすぐ後に吐き気やおう吐がおこります。
くも膜下出血のほとんどは脳動脈瘤破裂が原因です。脳動脈瘤とは、脳に栄養を送っている太い動脈の壁の一部が、マッチ棒の先ぐらいの大きさに風船上にふくれたものです。先天的な原因によって生じます。一度出血が止まっても一週間以内に再出血して死亡することも多くあります。くも膜下出血はCTスキャン(X線断層撮影)で検査しても予防は難しいのです。
しかし、多くの場合は、手術で確実に治せる病気でありますから、くも膜下を起こしたら一刻も早く設備の完備された病院へ運び医師の指示に従うことです。
 
 

 

◎こんな症状が起きたら脳卒中の前触れ

  • 手足がしびれて一時的に動かなくなる
  • めまいがする
  • 突然お箸やボールペンを落とす
  • 急に言葉が出にくくなり、ろれつがまわらない
  • 片方の目が見えなくなったり、目の焦点が合わなくなったりする
  • 瞬間的に記憶がなくなる

 

以上のような発作はごく一時的におこり、しかもすぐに治まるため「ちょっと疲れているのだろう」とで済ませてしまいがちです。このような症状がでたら、脳卒中の前触れであるということをよく認識しておき、すぐに病院で検査を受ける必要があります。
 
 
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